JR線路脇の湧水を水源とする水路に生育する、「リュウノヒゲモ」。
令和4年3月「広島県レッドデータブック2021」では、絶滅危惧Ⅰ類に分類され、県内ではここでしか確認されていない貴重な水性植物です。
このブログでも、折に触れ紹介しています。主なものは、初出の2011年7月26日、豪雨災害直前の2018年6月2日。
豪雨により中畑川が決壊し、土砂に被われた2年後2020年4月17日には、奇跡の株が一隅で確認された記事。
そして、今年5月下旬の記録。最上流にある『ひとかたまり』、少し下った箇所にあるやや大きめの繁殖域。
そのすぐ下流では、アナカリス(水中の黒々とした水草)やミズハコベ(浮草のような葉の固まり)が、『領土』拡大のため、虎視眈々と周囲を伺っています。
下って中流にさしかかるあたりで、水中にリュウノヒゲモが長く伸びているのが確認できました。アナカリスの陣地だった場所です。
この水路は、近所の方が頻繁に雑草刈りをされ、それでやっとリュウノヒゲモがここまで守られているようです。
一時期、内海小学校(現安浦小学校)の子どもたちが、見守り活動を展開するなど、地域全体で保護しようとする動きが見られました。
そのような動きがあればこそ、貴重な生き物が生存し続けられるのです。