暑い上に湿気が体に絡みつくような昼下がり、2020年7月オープン安浦の「福祥閣」店頭で「冷麺」の幟が手招きしていました。
入店してお店の人に問うと、「『韓国冷麺(880円)』と『海鮮冷麺(1080円)』があります。写真見てね」。具の多い「海鮮」を頼みました。
厨房からは威勢のよい中国語が聞こえてきます。看板には「台湾料理」とあるけれど、大陸各地域も含め、中華料理ならなんでも揃っています。
しばらくすると、野菜と殻付きアサリ、エビ、イカが盛り付けられツユがたっぷり、金属製の丼が運ばれてきました。
器表面に「汗」をかいていて、冷たいことがわかります。「呉冷麺」スタイルと思っていたことが裏切られました。
具をかきわけ取り出すと、コシの強い中華麺がどっさり。味のベースは甘酢でしょうが、甘味と酸味はしゃばることなく穏やか。
麺と具を完食したあと、丼には琥珀色の液体がたっぷり残されました。
付属のレンゲで冷たいスープをすすれば、強い塩味もトウガラシの辛さも感じられない、穏やかな味。
ボリュームのある昼定食や、食べ・飲み放題が豊富で安いことが話題になっている店ですが、
作り手のこだわりが感じられる冷麺でした。ごちそうさまでした。