安芸津町風早、安浦の東隣駅で降り、東方山側に「祝詞山八幡(のりとやまはちまん)神社」があります。
万葉の歌が詠まれた場所・風早に約1200年前に創建された古い神社で、広い境内地には豊かな杜(社叢)が残り、広島県天然記念物「コバンモチの群落」があります。
コバンモチは、ホルトノキ科の暖地性常緑広葉樹。この木だけでなくシイノキなどで構成された社叢は、安浦町亀山八幡神社や安芸津町榊山神社にもあり、文化財や守るべき自然環境エリアに指定されています。
安浦町亀山八幡神社で紹介しましたが、関門地域(下関と北九州)に広がる特有の森林が広島県の沿岸にポツンと残っていることに価値があり、高く評価された結果です。
太古の昔、温暖だった時期には、瀬戸内海沿岸にも同じような森が広がっていました。気候変動により冷涼化するとこの広葉樹林は関門あたりまで後退しましたが、条件が整った地域に飛び地で残り、神社という神聖な場所だったので乱伐されることもなかったのです。
安浦・安芸津地域は関門のシイノキ・コバンモチ群生の東端で、「関門地域と共通する太古の原風景が、ピンポイントで奇跡的に残った」とWEBで紹介されています。
「新緑の中の黄色い塊」から始まった探索は、奇跡の場所を見つける地点まで到達しました。